2016年7月12日火曜日

当会の提出した意見書(7/3)

先般の意見書募集に対し、当会から提出した意見書は下記の通りとなります。
ご参考まで掲載させていただきます。


2016年7月3日

意 見 書


境浄水場問題を考える武蔵野市民の会


  境浄水場の再構築事業に係る都市計画・地区計画変更案について、下記の通り意見書を提出します。各項目について、その実現ないし善処を要請します。


1.建築物の高さ及び道路境界線からの距離について

<景観利益保全のため、高さを引き下げる工夫を事業者に求めること>
・再構築事業に係る各建築物の高さについて、地域の景観利益を保全する観点から、更に1メートルでも低くなるよう、もう一段の工夫と努力を事業者に求めること

<新境通り側の建築物の高さを10m以下とすること>
・新境通り側については、道路からの距離の制限が他の側面に比して半分と短く、圧迫感が強いことから、建物の高さ(最高部)については一般住宅の高さ(周辺の第一種低層住居専用地域における制限値)と同様に10メートル以下とすること

<井の頭通り側の敷地における暫定公園の設置>
・ 井の頭通り側については、既存の遊歩道が非常に狭く、降雪時には残雪で通行が困難になることから、新築する建物壁面までの敷地幅員約30mの一部×全長740mを解放し、暫定の公園等(水道事業の啓蒙活動に資する親水公園等)として整備すること
尚、セキュリティ面については、空間的に開放されている南側の緩速濾過池とは異なり、北側の高度浄水場施設は建物で覆われており、セキュリティ面でも十二分に対応可能なもの

<外観等に関する地域住民との対話継続>
・ 6月に開催した住民説明会で東京都水道局と武蔵野市から説明(コミットメント)のあったとおり、建築物の外観等について、今後住民説明会を通じて地域市民と対話を継続し、地域から愛される施設とすること


2.地域市民への還元施設の設置

<還元施設の設置>
・ 本事業は全長740メートルもの巨大公共施設であることから、水道事業に関する啓蒙活動に資する施設を敷地内に建設すると共に、地域市民に開放すること(国内外でも珍しい緩速濾過池と高度浄水施設を併設する浄水場になることから、水の飲み比べなど、小中学生等への教育や高齢者の集いの場を敷地内に設けることで、多摩川水系の保全活動や都の水道事業への理解を深めるもの)
尚、当該施設は地域市民にとってシンボリックな施設となるよう、全面ガラス張りで木材を多用したデザインにする等、特にデザイン面で優れた施設とすること(設置場所は玉川上水側の幅員30mの空地内が望ましいと思料)

<富士山眺望の代替施設の設置>
・ 高層の浄水施設の建設により、国民のシンボルである富士山に対する地域住民の眺望権(景観利益の一部)を侵害する蓋然性が高く、(セキュリティ面で工夫の上)上記啓蒙施設等に展望設備等の代替機能を併設すること


以上